ルート営業を抱える【食品メーカーの総務・管理者】必見!課題解決のカギはDX(デジタル)化で効率化

今回は、食品メーカーの総務・営業管理者(※特にルート営業を多く抱える企業様)向けの記事となっております。
食品業界は近年、新型ウィルス感染症や少子高齢化、円安のよる価格高騰などによって大きな影響を受けている業界です。
私たちの食生活を支える食品業界は、口にするものを取り扱っているだけに、他業界と比べても特に厳しく、高い品質・安全性を保つことが求められます。
また最終的に一般消費者を顧客にすることが多いため、世間からのイメージやブランドが企業経営に直結します。

  • 2024/05/30 公開

目次

  1. 1章 食品業界が抱える課題とは
    1. ①【法令遵守の課題】
    2. ②【業務負担の課題】
    3. ③【コスト負担の課題】
  2. 2章 食品業界のルート営業の役割と業務負担
  3. 3章 課題解決のカギは、〈法令遵守の徹底〉と〈業務効率化〉。




1章 食品業界が抱える課題とは

私たちの食生活を支える食品業界は、現在どのような課題に直面しているのでしょうか?
少子高齢化、業界での競争激化、世間・顧客からの要求水準の高まり、円安による原材料費・物流費の高騰、働き方改革による人件費増加、労働力不足など、今後の企業経営を揺るがしかねないレベルのものが多く存在しております。

そのような中、食品業界が抱える下記3つの課題に関して簡単に解説します。

  1. ① 法令遵守
  2. ② 業務負担
  3. ③ コスト負担


①【法令遵守の課題】

高い安全性が求められる食品業界は、食品安全や衛生管理等の製品を製造・取り扱う上での法令遵守を徹底しなければなりません。
また、最終的に一般の消費者を顧客にすることから、〈企業のコンプライアンス〉も製品の安全と同じように重視し、守らなければなりません。
異物混入や産地偽装や健康被害が発生した際、センセーショナルな話題としてマスコミに大きく報道されてしまいます。しかし、商品に問題が無くとも、企業のコンプライアンスに関わるような問題がリークされた際はたちまち世間で“炎上し”、消費者の大量返品や不買運動に繋がります。
消費者からのイメージや信頼を損なえば、信頼回復は非常に難しく、その後の会社経営に直結します。

そのため、法令遵守の徹底に加え、いざ問題が発生した時の対応方法もしっかり押さえておくことが重要です。また関係各省庁とのスピーディな連携(公表の仕方)も重要になってきます。

■抑えておきたい関係省庁の情報サイト



②【業務負担の課題】

食品業界では、生ものの品質と鮮度を保つために、常に時間を意識して業務を進めております。また、食品は生活必需品ですから、欠品や品薄状態が発生しないように細心の注意を払っています。
令和3年6月1日からは、原則として食品等事業者に対してHACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の実施も必要になっております。

HACCPに沿った衛生管理の制度化(厚生労働省)

また、食品業界では一つの製品のライフサイクルが短くなっていることも問題視されております。食品業界で取り扱う製品は生産コストを下げるのが難しく、ライバル企業との差別化や競争が激しいと言われています。そのような市場の中で消費者に飽きられないように新製品の発売を繰り返すのですが、「製品開発から宣伝・営業、物流までの一連のサイクル」を短期での遂行を求められ、負担が大きいことが言われています。
そういった中、「食環境づくり」が、厚生労働省主体に、産学官等が連携して始まっております

健康的で持続可能な食環境戦略イニシアチブ(厚生労働省)



③【コスト負担の課題】

日本では、円安や原油価格高騰の影響で、食品の生産コストが増大し、企業の経営がひっ迫しています。
また、2024年4月施行の〈働き方改革〉により、運送物流ドライバーの深刻な人手不足も関係してきます。(通称2024年問題。)このように、原料費・人件費・物流費の高騰によりコスト負担が大きな課題となっております。原価率の高い食品は、企業利益の確保に頭を悩ませています。

これらの企業課題の根底には、食品業界特有の製品に求められる品質の水準の高さや企業のブランドイメージが消費者の購買に直結するビジネスのシビアさと、人口減少による市場の縮小や円高によるコスト上昇があります。



2章 食品業界のルート営業の役割と業務負担

前章では、食品業界の企業の課題(①法令遵守、②業務負担、③コスト負担)の3つをご紹介しました。
今回は、これらの課題すべての影響を受ける仕事、〈ルート営業〉にスポットライトを当てていきます。

食品メーカーの営業は、自社の商品を小売店、卸売店、量販店に売り込み、飲食店に販売することが主な仕事です。食品メーカーのルート営業は、食品を取り扱っている卸売店やメーカーの仕入れ担当者をまわり、自社商品の発注をしてもらうことになります。
顧客との良好な関係を維持して発注してもらうためには、食品の陳列をお手伝いしたり、店舗で担当者にサンプルを使った商品説明をしたりと、さまざまな営業努力が必要です。


【ルート営業の役割】

食品業界企業のルート営業の役割は、何としても企業と顧客の重要なハブとなることです。
製品を顧客に伝え、全国各地に流通させ、ようやく消費者一人ひとりのもとに届きます。このように、製品を認知してもらい、魅力を世間に知らしめるためには、ルート営業はなくてはならない存在です。
また、納品先のスーパーマーケットや飲食店の顧客との長期的な関係構築による安定した取引の確保や顧客ニーズ・市場動向の吸い上げやフィードバックの役割も担っています。
また万が一、顧客からクレームが発生した際には、クレーム対応やアフターフォローもルート営業担当者が対応することもあります。


【ルート営業の業務負担】

食品業界の企業がビジネスを存続させるために、なくてはならない存在のルート営業ですが、以下のような業務負担が指摘されます。

  • 発注数を増やすのが難しい
    商品の鮮度が重要な食品は、大量破棄に繋がらないよう、慎重に発注がなされます。また、在庫管理の観点や商品サイクルが短期で競争が激しいことからも、発注数を増やすのが他の業界と比べても難しいと言われています。
  • 厳しいコンプラ意識を求められる
    食品業界は、食品安全や衛生管理関連の法規制があります。これらの法規制の知識を都度アップデートし、遵守する必要があります。そのほかにも、消費者の信頼がビジネスに直結するため、顧客信頼の維持やブランドイメージを守るため製品に関する法規制を守るだけではなく、労働法やルート営業の移動時の道路交通法等、様々なシーンでコンプライアンスを遵守しなければなりません。
  • 土日祝日や早朝深夜の出勤がある
    スーパーマーケットや居酒屋、コンビニエンスストアを顧客とするルート営業は、土日祝日も出勤することが求められる企業も多いでしょう。また、競合他社との差別化を図るために迅速な対応が求められたり、製品の鮮度を守るために早朝深夜の出勤が発生する場合があります。
  • クレーム対応や返品対応を行うことも・・・
    食品業界におけるクレームは、食中毒・異物混入・アレルギー等、品質や健康被害に関連する甚大な報告である場合があります。営業担当者自身で早期に適切な対応を行うことで、企業の品質と顧客と信頼を守っています。

このように、企業の成長と存続を握るルート営業の方々は、一人ひとりのコンプライアンスの責任が重く、時には時間を問わない迅速な対応が求められるため、業務負担が大きいと言われています。
ルート営業担当の業務負担も、食品業界の課題(①法令遵守、②業務負担、③コスト負担)に起因するものだと言えるでしょう。





3章 課題解決のカギは、〈法令遵守の徹底〉と〈業務効率化〉。

ここまでで、食品業界の課題と、ルート営業担当の課題をお伝えしてきました。
課題は①法令遵守、②業務負担、③コスト負担にあり、それらの課題解決のカギは〈法令順守の徹底〉と〈業務効率化〉にあると言えます。


〈法令遵守の徹底〉

法令遵守の徹底は、食品業界における最も重要な要素の一つです。記事内でお伝えしてきたように、食品業界は生活必需品で人々が毎日口にするものです。商品購入の最終的な決定権は消費者に委ねられております。そのため、企業の信頼性とブランドイメージを保つことが経営の成長と存続に直結しており、一度その信頼を損ねれば、ビジネスに深刻な影響を及ぼします。


〈業務効率化〉

2024年問題をはじめ、労働力不足が引き起こす様々な社会問題が絡み合う昨今。食品業界では、ルート営業を中心に業務負担を強いられています。業務効率化やコスト削減を解決するのが急務です。
食品業界全体でも、製造プロセスやサプライチェーンにおいてAIやIoTのデジタル技術を使って業務効率化を行っている企業は多いです。

また、2章では、ルート営業の業務負担として、「土日祝日・早朝深夜の出勤がある」点、「移動時間が長く体力が必要である」点をお伝えしました。
このような食品業界のルート営業においても、〈業務効率化〉は課題解決のカギとなります。製品の鮮度と品質が重要な要素であるため、時間のリソースが限られているためです。商談やヒアリング等の本業以外の時間である“移動時間”を短縮し、顧客訪問の最大化やルートの最適化を行い、本業の時間確保に努めることが重要です。
ルート営業など各担当業務に分解して業務効率化を考えていく際には、日々のルーチン化している作業を把握し、目の前の作業の効率化から始めると、着手しやすいでしょう。
食品企業で競争していくには、〈法令遵守〉で消費者や世間からの信頼を獲得し、〈業務効率化〉で持続可能な成長戦略を立てていくことがカギです。これらの要素を取り入れることが、今後の変化の激しいビジネス環境に適応し、成功への道筋となります。



4章 日々の〈法令遵守〉と〈業務効率化〉は、毎日のルーチン作業の見直しから!

食品業界の抱える課題を解決するには、〈法令遵守〉と〈業務効率化〉がカギとなりますが、食品企業のCSRや食品工場のスマートファクトリー等大きなテーマで考えると一筋縄では解決できない難しい課題になってしまいます。


【食品業界でルート営業を多く抱える、総務・営業管理者がやるべき最初の一歩】

まずは、日々のルーチン化した作業の効率化の目の前の問題から着手していきましょう。
今回ご紹介したルート営業の仕事を例に挙げると…在庫管理システムを導入して在庫確認や発注作業を自動化する、営業資料や報告書はペーパレス化し外出先でも共有できるようにする、訪問スケジュールとルートの最適化をして移動時間を減らす等です。
また、ルート営業で社用車を使う利用する際は、〈運転前後のアルコールチェック〉はどのように運用管理されていますでしょうか。


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本コラムをご覧になった方で、会社での社用車管理・アルコールチェックに関して課題を持たれている方がおられましたら、お声かけいただければ幸いです。

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以上



担当S.M.