
アルコール検知器協議会の会員であり、アルコール検知器を展開する中央自動車工業株式会社で営業をご担当されている三井さまにお話を伺いました。 今回のインタビューでは、アルコール検知器の品質管理や生産管理のお話、飲酒運転撲滅に対する支援のお取り組みなど、中央自動車工業さまならではのお話を伺うことができました!
2025/01/31 公開
目次
アルコール検知器メーカーによる飲酒運転撲滅の取り組みとは
今回は、アルコール検知器メーカーさまインタビューの第2弾として中央自動車工業株式会社の三井さまにお話を伺いました。

◾️ 「ソシアック」を展開する老舗メーカー中央自動車工業とは?
―― 中央自動車工業さまについて詳しく教えてください。
「当社は、未来のモビリティ社会における最良のパートナーとして、その社会の隅々まで安全・安心をお届けする会社であることを目指して事業活動を推進しています。
自動車用品・部品を開発・販売を行っており、国内、海外で商いをしています。自動車用のコーティング製品等を扱うケミカル事業、自動車用部品事業、アルコール検知器事業などを推進しています。
アルコール検知器事業に関しては、2002年にアルコール検知器「ソシアック」を開発、販売開始後22年が経ちます。アルコール検知器の品質向上と普及を通じて、飲酒運転撲滅を提唱する『アルコール検知器協議会』に加盟し、当社の役員は副会長として、啓蒙活動を推進しています。」
―― では、アルコール義務化対応に関する中央自動車工業さまのお取り組みを詳しく教えてください。
「事業開始は2002年からとなり、ソシアックブランドを展開しています。簡易型からクラウド連携まで7機種のラインナップがあります。アルコール検知器に関しては『物売り』ではなく『コンサル提案』と考えています。
アルコールチェック義務化に関して対象企業は法令やルールに沿って運用していかねばならず、企業課題に対してコストや業務効率化、法令遵守の観点から総合的に飲酒運転撲滅のご支援をしているためです。
白ナンバー事業者もアルコールチェック義務化の対象となり、初めてアルコール検知器に触れた方も多かったと思っています。導入時のご提案だけでなく、導入後は企業さまの従業員教育の支援も行っていて、運行管理、健康という切り口でお酒飲んで分解される時間、出る数値、アルコール依存などの部分に関して、従業員への教育サービス、Webセミナーといった形でお客様のご支援を行っております。」
―― どうしてアルコール検知器の提供を始められたのでしょうか?
「2001年に道路交通法と刑法が厳罰化されました。それにより、自動車に関連する企業として飲酒運転はなくしていかないといけないという考えのもと、アルコール検知器への取り組みを開始しました。」
―― アルコール検知器協議会の立ち上げのキッカケはなんだったのでしょうか?
「2011年の緑ナンバーの義務化の際に、様々な新規メーカーの参入があり多種多様なアルコール検知器が出回りました。中には精度が不安視されるものもあり、しっかりした検知器の使用をという注意喚起の報道発表もあったことから事業者の購入の判断基準をつくりましょうという事で立ち上げられたのがアルコール検知器協議会です。」
―― 中央自動車工業さまも早くからアルコール検知器の事業に取り組まれた老舗の一社さまでいらっしゃるという事ですね。
ソシアックシリーズ、おすすめのアルコールチェッカーと選び方
―― ソシアックブランドのオススメの機種を教えてください。
「SOCIAC αNEXT、SOCIAC NEO、NEO BLUEの3機種になります。」
―― 「SOCIAC αNEXT」について教えてください。

「半導体式と電気化学式のいいとこ取りのアルコール検知器で、ハイブリットセンサー搭載のアルコール検知器です。分類としては半導体式になります。従来の半導体式と比べるとアルコール以外の成分への反応を低減しており、リーズナブルに高精度なアルコール検知器として展開しています。
測定方法は、吹き込み・ストロー・マウスピースの3つの方式にすべて対応し、企業様のニーズに合わせてご利用いただけます。測定履歴の保存機能がついているので、直行直帰時の不正防止にも役立てて頂けるようになっています。」
―― 「SOCIAC NEO」について教えてください。

「日本製の高精度なセンサーを搭載している電気化学式のアルコール検知器です。多機能なアルコール検知器になっており、一番の特長はBluetooth®搭載することで、スマートフォンアプリと連携し遠隔地から測定データを送ることが可能になっています。またなりすましが出来ないようにストローの差込口が回転するようになっており、測定の際に検知器の測定結果を外側に向ける事ができます。アルコール検知器としてもなりすまし防止対策が出来るようにしています。また、通常のアルコール検知器は人の手で電源をいれますが、ソシアックネオはストローを差し込んで息を吹き込むと勝手に電源が起動し、測定完了まで検知器に触れずに測定が可能になっています。感染症がキッカケとなり、開発しました。」
―― 「NEO BLUE」について教えてください。

「NEO BLUEは様々なクラウドサービスと連携しているので、運用に合わせて最適なサービスをお選びいただけるようになっています。また、メンテナンスもしやすくなっていて、電気化学式のアルコール検知器はセンサー構造の複雑さから通常は本体交換になることが多いですが、ネオブルーはお客様自身でセンサーの交換が可能になっています。ネオブルーは高性能なアルコール検知器になるため、導入コストはかかりますがメンテナンスも鑑みて導入いただけることも多い機種です。
最後に、ネオブルーは充電式のアルコール検知器になっています。持ち運んでお使いいただく際に乾電池式は電池切れの際、新たに乾電池を購入する必要がありますがネオブルーならケーブルがあれば電源をとって使用することが可能なので、非常に便利になっています。」
◾️ アルコールチェッカーの精度を守る品質管理、「エイジング」とは?
―― 先ほどお話のなかにあった『エイジング』とはなんのことでしょうか?
「エイジングというのはアルコール検知器の生産工程の一つで、センサーの安定化と性能を高める為に行う工程です。アルコール検知器のセンサーは製造時は一つ一つにバラつきがあり、製造時点の状態では使用が出来ません。このバラつきを均一化することで、初めて使用が可能になります。センサーの精度を左右する重要な工程です。ただし、エイジングは時間もコストもかかります。ここにどれだけ時間とコストをかけられるかで精度が変わってしまうんです。」
◾️ 安いアルコールチェッカーは誤検知が多い?どこで購入すべき?
―― 検知器センサーの特性にバラツキがあるのは初めて知りました。購入者側が気を付けるべきポイントは?
「安すぎるアルコール検知器は誤検知がついて回るので、まず、避けた方がいいです。エイジングには費用と時間がかかるので、必然的に価格があがってしまいます。
そもそもの用途の違いを踏まえ購入するアルコール検知器をお選びいただくのがよいと思います。家庭用・個人向けと、業務用・運行管理用とでは求められる精度が異なります。家庭用・個人向けのものを業務用として使用するには品質として物足りないので、あくまで業務用のアルコール検知器をお選びいただくことが大切です。
見極めが必要なので、1つの見極めポイントとしてはアルコール検知器に関して品質管理や生産管理の話ができる企業のアルコール検知器を選ぶのがオススメです。」
◾️ アルコールチェッカー購入時の注意点!企業の管理者が覚えておくこと
―― アルコール検知器を選ぶ際に注意するポイントはありますか?
「アルコール検知器の常時有効保持義務を認識してもらうことが重要です。実際にアルコール検知器を使われている企業さまは認識されてない方が多いと思います。また、アルコール検知器には、有効期限(使用期限、使用回数)が定められています。どちらかが過ぎているものは買い替え・交換するようにしてください。
それ以外にも、あまりに安いアルコール検知器は購入を控えた方がよいです。安価なアルコール検知器には誤検知がついて回ります。誤検知が多いと、業務負担が増し、アルコール検査自体が形骸化してしまいます。あくまで業務用のアルコール検知器を使うことが大切です。」
中央自動車工業さまのご紹介〈導入事例〉

―― 中央自動車工業さまのアルコール検知器を導入いただいている企業様の傾向はありますか?
「ここ最近は、建設業と運輸が増えました。2024年問題の影響もあり、DX化を業界として意識されているためか引き合いが多かったです。共用としてご利用いただくというより、直行直帰、感染症対策の一環として、1人1台が前提という企業様も以前に比べ増えた印象があります。」
―― お客様の課題解決エピソードなどありますでしょうか?
「当社では、導入後のサポート体制としてコールセンターがあります。お客さまから直接お問い合わせいただき、コールセンターで解決できる場合もあれば、アルコール検知器をお預かりする場合もあります。アルコール検知器を提供して22年のノウハウが当社にはあるため、お客様の元で起きている事象が一時的に反応している物なのか、個人の体質によるものなのかなど状況をヒアリングして適切な解決方法を導き出しています。
こういったサポート体制があることでお客様がたらいまわしになることもなく、ワンストップで解決ができ管理者、現場共に手間が減ると考えています。運転者が直接コールセンターに問い合わせることができるため、現場から管理者への問い合わせが減り、管理者は本来の業務に集中できるようになったというお声をいただいています。」
―― 管理者の業務負担がアルコールチェック義務化対応により増えた企業様は多いのでしょうか?
「アルコール検知器の誤検知が多いと、アルコールチェックの実施率が低くなってしまったり、形骸化したりと法令を遵守することが難しくなります。また、アルコールチェックやアルコール検知器に関しての問い合わせが増えることで本来の業務に避ける時間が減ってしまうのは事実としてあると考えています。
そういった観点でも誤検知の多いアルコール検知器から高精度のアルコール検知器へ買い替える事で、誤検知を減らすことができアルコールチェックの実施率もあがり、管理面に関しても当社と連携しているクラウドサービスをご紹介することで業務効率化と法令順守をかなえられたお客様はいらっしゃいます。また、最近はアナログ管理からクラウド管理にしていきたいというお声も増えてきました。」
―― 外部サービスなども活用しながら賢く対応していくのが、負担なくアルコールチェックを続けていけるポイントなのかもしれませんね。
◾️ 中央自動車工業さまインタビューのポイント
アルコール検知器にまつわるお話を中央自動車工業さまに伺いました。最後にポイントを整理します。
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アルコール検知器協議会立ち上げにかかわる企業
…アルコール検知器協議会は、緑ナンバーのアルコールチェック義務化の際に「しっかりしたアルコール検知器の使用」をという注意喚起の報道も受けて立ち上がった機関 -
アルコール検知器は『エイジング』がポイント
…センサー精度を一定にするために費用と時間をかけて行います。エイジングを行うことで精度が一定のアルコール検知器を提供することが可能になる -
業務用のアルコール検知器の使用を
…家庭用・個人向けと、業務用・運行管理用とでは求められる精度が異なるため、あくまで業務用とされているアルコール検知器で毎日のアルコールチェックをすることがオススメ
アルコール検知器販売に留まらず、コンサル提案、品質管理、サポート体制、社会貢献までアルコール検知器事業をトータルソリューションとして取り組まれている中央自動車工業さまならではのお話もお伺いすることができました。企業様のアルコール検知器の選定にお役立てください。
中央自動車工業さまが提供するアルコール検知器ソシアックシリーズはアルコールチェック管理サービス『スリーゼロ』にも対応しています。
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