レンタカーでアルコールチェックは必要?安全運転管理者が抑えておきたいポイント!

2023年12月に正式スタートした「検知器を使用したアルコールチェック義務化」。 一定台数以上の白ナンバー車両を保有し、安全運転管理者を選任している事業所においてアルコールチェックの義務化が必須になりました。 ところで、出張先で社員がレンタカーなどを運転する場合、どのように運用されておりますか? 紙・エクセル管理のみでは、対面での目視等による酒気帯びの有無の確認はできません。点呼記録をどうするのか?そもそも自社で保有していない車両はアルコールチェックの対象なの? 当社へのお客様からの相談・お問い合わせの中でも、レンタカー使用時のアルコールチェック対策に関して多くお話を伺います。 今回は、最低限抑えておきたい「レンタカー利用時のアルコールチェックのポイント」について解説します。

  • 2024/04/24 公開

目次

  1. 1章 レンタカーはアルコールチェックの対象?
  2. 2章 レンタカー使用パターン別考察
    1. ①レンタカー/リースなど業務で長期間借りる場合
    2. ②直行直帰、出張でレンタカーを使用する場合
    3. ③一時的にレンタカーを使用する場合(突発事情)
  3. 3章 レンタカー事業者の場合
  4. 4章 レンタカー事業者でアルコールチェック、検知器の貸し出しは実施しているの?
  5. 5章 まとめ


1章 レンタカーはアルコールチェックの対象?

基本的に、業務中にレンタカーを使用する場合は、アルコールチェックの対象となります。

社用車、レンタカー、マイカーにかかわらず、業務で使用する車両では必ずアルコールチェックを実施しなければなりません。レンタカーやリース車両等、自社で所有していない車両を業務で使用する場合も、運転前後のアルコールチェックが必要になります。



2章 レンタカー使用パターン別考察

それでは業務の中で、レンタカーをどういった形で使用するケースがあるか?事象ごとに解説します。



①レンタカー/リースなど業務で長期間借りる場合

アルコールチェック必要です
業務で使用するため、アルコールチェックが必要です。レンタカーやリース車両等、自社で所有していなくても、継続的に何度も業務で使用する場合は、事業所の管轄する車両とみなされます。



②直行直帰、出張でレンタカーを使用する場合

アルコールチェック必要です
会社が業務利用目的として借りているレンタカーであればアルコールチェックは必要です。また直行直帰、出張等での利用においても、原則対面での点呼確認がもとめられますが、対面点呼に準ずる形でのアルコールチェックでも可能です。

直行直帰時の対応に関してはこちらを参照ください



③一時的にレンタカーを使用する場合(突発事情)

アルコールチェック不要です(が社内運用ルール等を作成しておくことをおすすめします)
トラブル対応など、想定してない突発的な業務で一時的にレンタカーを使用する場合は、このレンタカーは安全運転管理者の管理対象の車両に含まれていないためアルコールチェックは不要です。
とは言え、酒気帯び運転は厳禁です。
突発的な事情があった際にも対応できるように社内ルールを制定し、いざという時でも、運転者は携帯型のアルコール検知器を出張時に携行させるなどして、自発的にアルコール検査をすることをおすすめします。



3章 レンタカー事業者の場合

レンタル用途以外の社用車を5台以上所有している場合、社用車を運転する際にはアルコールチェックが必要です。

一方、レンタカーを貸し出す車両はカウントされません。



4章 レンタカー事業者でアルコールチェック、検知器の貸し出しは実施しているの?

レンタカー事業者には、利用者にアルコールチェックを実施させる義務は存在しておりません。事業者によっては、アルコールチェックを実施させている場合もありますが、自社にてレンタカーを利用時のアルコールチェック管理・運用についてルール化しておくことが必要です。

アルコールチェック義務化は、改正道路交通法施行規則に該当する事業者に対するものであり、事業者がビジネス目的で、レンタカー事業者から車両を借受ける場合には、事業者の義務としてアルコールチェックが必要になります。

アルコールチェック義務化、レンタカー使用に関するQA集



5章 まとめ

レンタカーを社用車として業務で使用する際の、注意点をまとめました。

  • レンタカーの場合でもアルコールチェック義務を怠ると違反になる
  • アルコールチェック記録を正確に行う必要あり

出張時や直行直帰により対面での確認が困難な場合に備え、レンタカーを借りる運転者には、携帯用のアルコール検知器を必ず持たせるようにしましょう。急な非対面でのアルコールチェックに戸惑わないように、日頃からアルコールチェック方法や手順を伝えておくことも重要です。

「レンタカーは社用車ではないのでアルコールチェックは不要」と判断し、確認を怠ると、安全運転管理者の業務違反になります。

アルコールチェック怠慢に対する直接的な罰則はありませんが、公安委員会によって安全運転責任者を解任されたり、命令違反に対する罰則が科せられたりする可能性はあります。

また、アルコールチェックの怠慢で社員が飲酒運転を行った場合には、道路交通法の「酒気帯び運転等の違反行為」として運転者だけでなく、代表者・運転管理責任者にも3年以下の懲役、または50万円以下の罰金が発生する恐れもあります。

加えて、違反に使用された自動車は6か月以内の範囲で、使用禁止となることもあります。

ここまで、レンタカー使用時のアルコールチェックに関して解説してきました。

検知器を導入し、紙・エクセルで管理している方が多いと思います。

直行直帰、急な出張によるレンタカー使用時のアルコールチェック未実施などが起こりうる可能性があります。そういったことが起こらないようにレンタカー使用時の管理運用をルール化することをおすすめします。

当社が提供するアルコールチェック管理サービス『スリーゼロ』は、そういった直行直帰、急な出張時のアルコールチェックなどの管理もクラウド管理でき、業務効率化に貢献できるサービスになっております。

今お使いの検知器のまま、直ぐにリーズナブルにクラウド管理に移行できます。

義務化対応で一段落ついた今だからこそ、改めてアルコールチェック管理の重要性を考え、企業のBCP対策、業務効率化の一環として検討いただければ幸いです

飲酒事故などの問題が発生してからの対応では間に合いません。いまからでも間に合う業務効率化対策とりいれてみませんか?

アルコールチェック管理サービス『スリーゼロ』

担当M.T.



監修者 宇徳 浩二(うとく こうじ)

2002年シャープ入社。携帯電話のソフトウエア開発部門にて、スマートフォンのシステム開発等従事。
その後、AIソリューションの開発責任者として、シャープのAIoT(AI+IoT)のAI開発をけん引。
2022年AIoTクラウドにてプロダクトマネージャーに就任し、アルコールチェック管理サービス『スリーゼロ』、WIZIoT(ウィジオ)遠隔監視サービスなどのSaaSサービスのプロダクトを創出。
AI、IoTを活用したソリューションやサービスに携わる者として、社内外の講演、セミナーに登壇をするなどAI、IoT、SaaSビジネスに関して発信している。

宇徳 浩二